「あの・・・・・・・・・デート、しませんか?」

 

 

 

「・・・・・・・・・する・・・・」

 

 

 

俺がそう言ったのに、宝児は真っ赤になってそう答えた。

 

 

 

 

 

 

はじめてのデート

 

 

 

それから、二人で仲間に頼み込んで、二人で同じ日に非番になれるようにした。

何、二人でどこか行くの?いいなぁー私も私も・・・そういう意見は全て却下だ。

だって俺たちの始めてのデートだよ?

誰にも邪魔なんかさせないよ。

 

付き合って、結構経つのに俺と宝児はまだオフの日にゆっくりデート、なんてしたことがなかった。

そりゃパトロールの合間にちょっと、くらいならあったけど。

だから思い切って宝児を誘ってみれば、宝児からはいいお返事がいただけたので。

俺達は、はじめてのデートを、明日・・・します。

 

 

俺の部屋で、二人きりの作戦会議。こんなのも楽しい。

「どこ行く?」

「え・・・センはどこ行きたいんだ?」

「俺は・・・宝児が行くとこ」

「う・・そういうのが一番困るんだ、なんかないのか・・・」

宝児が居るならどこだっていいんだよ、耳元で囁けばそんなことはわかってるんだ!と枕が飛んできた。

その真っ赤になった顔を自分の胸に押し付けながら、

「宝児、ケーキバイキングとか行きたいでしょ」

そう言ってやれば、胸のところの宝児の口は否定の言葉を言わなくて。

「あと、映画でも見て、少しゆっくりしようか」

その言葉に、抱きしめた頭がわずかに縦に揺れた。

抱きしめていた腕を放して宝児の顔を見れば、宝児も俺をじっと見返してきた。

「楽しみだね」

「ああ」

短い会話をして、あとは優しいキス。

俺の下心なんかに、気づいてないといいけど。

 

そりゃあ俺も男だから?

デートとくればそのままキス以上のこともしたいんだよ。

デートというからにはやっぱり雰囲気のいいところでしたいじゃない。

デカベースじゃ宝児のことだからいつもお仕事が気になってしまうみたいだし。

だから、100分の5、くらいの確立で期待してしまっても無理はないんじゃないの?

はじめてのデートで、そういうとこに連れ込むのっていいのかな?よくわかんないけど。

でも過剰な期待をしてしまう俺の心情も、男ならトーゼンだよね。

・・・同じ男なハズの宝児の考えは全くわからないけれど。

 

 

そして当日。

同じデカベースに住んでいても、待ち合わせってしてみたいよね。

そういう意見が二人とも合致していたので、俺達は待ち合わせをした。

服を選んだのって久しぶりだ。

同じ男だけれど、やっぱり惚れ直して欲しいなぁ、なんて思っちゃって。

この服気に入ってくれるかな、ああでもこういうサバイバル系じゃなくて少し上品な方がいいのかな。

あれこれ悩んだ挙句、結局青いTシャツにした。宝児の色だからって思わず買ったやつ。

その上から薄いジャケットを羽織って、これで決まり。

宝児が一応軽く変装したほうがいいのかもとか言うから(パトロール中の他の仲間に見つかるのが嫌だとかで)

帽子を目深に被って、少し色のついた眼鏡をかけた。

少しヤクザみたいかな、評判が悪かったら外そう、そう思いながら支度を終えてデカベースを出た。

 

その間、宝児には全く会わなかった。

もしかして寝坊?なんて思いながら、あの宝児に限ってと思い直す。

まさか俺みたいに服を選んでて遅くなったり?それとももう既に出ちゃったのかな。

そんなことを思いつつ足取りは軽く。

わくわくする気持ちが抑えられない。凄く楽しみ、嬉しい。

 

ようやく待ち合わせ場所についたけど、どうやら宝児はまだみたいだ。

居るのは若い女の子や男の子。なんか見るからに若々しい。活気がある。若いっていいな。

その中で、やたらと周りがざわついている場所があった。

ふとその騒がしいところを覗いてみれば、一人の男の人に何人かの女の子がまとわりついている。

ねぇお兄さん、一人でしょ?私たちと遊ぼうよ、お兄さん超かっこいいし〜お兄さんならいいよ?だからさぁ〜・・・

お兄さんと呼ばれた男の人は帽子を深く被っていて、よく顔は見えないが彼より背の低い彼女たちからなら顔が見えるのだろう。

そいつは必死にそこから逃れようとしているがまるで効果なし。

徐々に後ろに後ずさりしていって、ついにビルの壁に背中をぶつける。

かっこいいのも曲者だな、と思いつつ俺はその光景から目を離さずにいた。

「もう、どうして逃げるの?遊ぼうよ」

「ねえ帽子とってよ、芸能人じゃああるまいし」

後の無い男に、女の子は容赦なく手を伸ばして帽子をはぎとった。

そして現れたのは・・・

「ほうじ・・・」

俺は呆気にとられてその男―――宝児を見た。

俺に気づかず、宝児は更に女の子に追い詰められて、腕をとられた。

あ、と思った瞬間に、俺の体は動いていて。

女の子の腕から、宝児の腕を咄嗟に取り返した。

「セン!」

「君たち、このお兄さん俺と待ち合わせしてるの。悪いけど他の人に当たって?」

そう言ってはみたもののあっさり了解するわけもなく。

ぶーぶー騒ぎ立て始めた女の子たちの隙をついて、宝児の腕を掴んだまま思いっきりその場から駆け出した。

2、3歩走って腕を掴んでいるのは掴みにくいと、今度は宝児の手をとって走った。

後ろから、待てー・・と声が聞こえるのを無視して、俺達は走っていく。

人ごみを掻き分けて、どこかの狭い路地に逃げ込んで。

はぁ、はぁ、と荒い息の中、顔を見合わせてぷ、と噴出した。

なんだお前焦って・・宝児こそなんで逃げないの、コギャルは苦手だ・・・それは意外、そう笑いあって。

ひとしきり笑った後、ふいに宝児の視線がどこか別の場所を見た。

俺の肩?いや、腕・・いや・・・・・・その先。

あ、と気づいて俺もその場所を見た。

そこにはがっしりと絡められた俺たちの手。

デカベース以外の場所ではじめて、宝児の手と俺の手が繋がった瞬間だった。

汗が滲んでたけど、まとわりつくその体温は決して不快ではなくて。

むしろ凄く嬉しくて仕方なくて。

もう少しこのままで、そう願った時

「・・もう少しこのままでいたい」

そう呟いた宝児の言葉に、俺の顔は赤く染まった。

 

 

ようやく、俺達は次の場所へと歩を進めた。

手を繋いだままで居たかったけれど往来ではまずいよね、そういうことで俺達は少し離れて歩く。

少しといっても5センチ程だ。

けれど先ほど手を結んだ時のぬくもりと安心を味わってしまったから、今は少し寂しいような気がした。

 

 

少し歩いて、目の前に現れたのはいかにもってな感じのケーキ屋さん。

ここ、実は美味しいって評判のお店。

女の子しか居ないけど・・・宝児はどう思ってるのかと思って隣を伺えば・・・わ〜嬉しそう。

目がキラキラしてますよ、宝児さん。

「入ろうか?」

そう言うと、聞くまでもないとばかりに宝児は勇ましく足を一歩踏み出した。

 

「いらっしゃいませ〜」

中はシンプルかつ綺麗な内装で、男でもわりと入りやすかった。

一番隅っこの方に席を取り、二人で腰掛けて何かを頼もうとメニューを開いた時。

「いらっしゃいませ〜」

店員さんの声とともに、女の子が二人店に入ってきた。

のはいいけれど・・・問題はその人物が誰であるか、だ。

二人で顔を見合わせ、ものすごく小さな声で思わず叫んだ。

う、ウメコと、ジャスミン・・・・!なんでこいつらがここに!しー聞こえるよ宝児、静かに!

はぁ〜と一息ついて、二人の様子をそおっと伺えば、運良く俺の丁度後ろの席に座ったようだ。

しかも大きな草で席が区切られていて、お互いにお互いが見えない。

でも大きな声で話せないな、そう宝児が言うのに、俺はなんでこんなことに・・・とため息をついた。

それにも構わず、後ろからは楽しそうな話し声。

と、とにかくなんか頼んじゃいなよ・・・そう言えば宝児もうんざりした顔でもう一度メニューを開いた。

そして、インターホンで店員を呼び、注文をする。

「これと、これと、これと、これ・・・・あとこれ、ああこれも・・・あ、待ってこれとこれのセットも」

「いくつ食べるんだよ・・宝児・・・・・・」

「お前は?」

「苦いコーヒー」

「それだけか?あ、待ったこれも、あとこの右端のも」

「かしこまりました」

では、と店員が注文を繰り返そうと口を開く。

「抹茶のパフェにチョコレートのムース、ラズベリーのショートケーキ、・・・・・・・・・・・・・・・・」

店員の口から次々と出てくるいかにも甘そうな商品名に、俺はがっくりと項垂れる。

君はほんとに人間か、男か、実は宇宙人だろうそう言いたくなるのを我慢して耐えて、やっと一番最後の

「と、洋ナシのタルト・・・・で、コーヒーがおひとつ、以上で?」

『以上で』が聞けてほっとした。

その一方で宝児は無意識にも凄く嬉しそうな顔で口元を緩ませている。

宝児が嬉しいならいいか、と思ってしまうのは惚れた弱みか。

が、それを聞いていた後ろのデカレンガールズが黙っているわけはなかった。

こそこそとなにやらひそひそ話を始めるのに、俺達はもちろん聞き耳をたてる。

「ね、今の聞いた?」

「ええ、聞いたわ・・・すごい量・・・・・」

「しかも、声からして男・・・」

「男の人があんなに頼むなんて・・・!」

「そんなのホージーさん位しかいないと思ってた」

「ホージーなら頼みそうね、あれくらい」

「顔に似合わず」

「ぷ、それを言っちゃいけないわよ」

言っちゃはいけないわよ、といいながらジャスミンもぷぷぷ、と笑っている。

あちゃーと思いながらも向かい側の宝児を見る勇気は俺にはない。

「ね、今日さぁ・・・センさんと二人で出かけたのかな〜、やっぱり」

「じゃないかしら?アツアツね、お二人さん」

「でもあの二人って、もう自然にラブラブしててたまに怒りすら覚えない?」

「わかるかもね、その気持ち。こんないい女ほっといて」

「あはは、言えてる言えてる」

言えてない言えてない。俺は心の中だけで一応そう突っ込んでおく。

「でもさぁ〜もう隣に居るのがごく自然って感じだよね、二人は」

「そうねぇ、まるで夫婦?」

「あはは、熟年夫婦!」

あはは、じゃないよ・・・こっちは大変なのに。

向かい側から怒りモードが伝わってくる・・・。

「センさん、ホージーさんのことなんでもわかってる感じあるし」

「あるある、ホージーもセンちゃんにはちゃんと甘えられてるし。

これでも私ほっとしてるのよ、ホージーは何でも一人で抱え込んじゃうでしょ?だからね」

「そっかー・・・ジャスミン偉いね。私なんかセンさんは何か魔術でも使って心を読んでいるのかと思うくらいしかなかったのに」

「ぷ、センちゃんが・・魔術・・・はまりすぎ・・・!」

「あははははは!だよねー」

はははははははは。

俺に魔術だって・・・?いい度胸だなウメコ。笑ったジャスミンも同罪です。

俺が握りこぶしを固めた時、ジャスミンの声が更に聞こえてきた。

「でもね、私本当にあの二人が仲良くなってくれて嬉しいの。

だって、センちゃん凄く変わったもの」

「変わった?」

「そう。あんなに喜怒哀楽を素直に出すのって、ごく最近のことよ。

それに仕事面はもちろん、プライベートで争ったりするのが嫌いなセンちゃんが

ホージーのためとかホージーのことでならいくらでも怒るの。

これって凄いことだと思わない?」

「うん、そうだね。それに表情も明るくなったし」

「幸せになって欲しいのよ、あの二人には・・・・・」

思わずじ〜んときた。

ジャスミンってば、そこまで考えてくれてたなんて・・・・。

それにね、とジャスミンがまた口を開くのに、俺は握りこぶしを解いてそれに耳を傾けた。

「それにね、センちゃんってば・・・ホージーのために・・・・・ふふ」

「え?え?何笑ってるの?」

「・・・・ホージーのために、食べたくもないデザートを食べたり

見たくもないデザート屋さんのパンフレットをたくさん調べて

『ここが美味しい』 『ここは宝児の口には合わないかも』とか言いながら

一人で黙々とホージーの口に合うデザート屋さんを探してたのよ」

「えー!!!!!!マジで?!」

「そう、で結局決まったお店に、今日は連れてってあげるみたいよ」

「へぇーそれってどこ?」

ここだよ・・・。

俺は顔が赤くなるどころか青くなってくるのを感じた。

うわ、宝児の顔見れないよ・・・かっこ悪い。

これだけは知られたくなかったのになぁ、恥ずかしい・・・。

さりげなく先導して、偶然このお店が目の前にあったように見せかけた俺の苦労が水の泡だよ。

がっくりと肩を落としながらも、ちら、と宝児を伺うと・・・。

あれ・・・え、これって・・・・。

ものすごく意外な反応に、俺のほうが戸惑ってしまった。

『宝児、顔、真っ赤』

途切れ途切れの単語を唇だけでなぞると、それを理解した宝児が今度は赤い顔を横に伏せた。

ものすごく可愛い、心の中で何度もそう唱えるくらいにはものすごく可愛かった。

呆気にとられている俺をよそに、後ろでは衝撃的なお話が繰り広げられていた。

「あーでも私もホージーさんに聞かれたの」

「何を?」

「映画」

「え、映画?何について?」

「今流行の映画って何だ?って・・・仕事中に」

「仕事中に・・!?あのホージーが?」

「そう。なんかその後もいろんな人に聞いてたみたい。整備員の人とか」

「どうして?」

「わからないけど、『映画見に行くの?』って聞いたら『ああ』って・・・凄く嬉しそうに答えてた。

それにそわそわして、なんか変だったの。楽しみで仕方がないって顔を一日中してたよ」

「ま、まさか、それってさぁ・・・・・」

「うん、私も思った」

ああ、俺もわかった、からその先は言わないでくれ・・・・・・・・・。

運良く丁度店員さんがデザートを持ってきてくれたので、俺は食べなよ宝児ほらほら早く・・と急かすハメになった。

機嫌悪そう、というよりはバツの悪そうな顔で生クリームたっぷりのケーキを頬張った宝児だったが、

ケーキを口に入れた瞬間、一瞬にして表情がぱあっと明るくなる。

「・・・おいし・・・・・・・・・」

「だろ?」

その無邪気な子供といってもいいような表情に、俺までもつられて笑顔になる。

1口、また1口と食べているうちに宝児の顔からは先ほどまでのばつの悪そうな表情は消えていった。

「セン」

ふと呼ばれて宝児を見れば、どこか照れたような顔の宝児が

「凄く、・・・美味しい。・・・・・・美味しい店探してくれて、嬉しかった」

そう満足そうな笑顔とお褒めの言葉をくれたので俺はもうどうでもよくなってしまった。

宝児のそんな顔が見れただけで、あんな苦労なんか苦労だとは思わない。

「俺も、嬉しいよ・・・宝児の嬉しそうな顔が見れて」

にっこり微笑めば、口の横にクリームをつけた宝児もにっこりと特上の笑顔で微笑んでくれた。

し、幸せ・・・・・!俺の心はほんわり暖かくなる。

「でもさぁ、私達って、こんなことしてていいのかな」

今ね、凄くいい雰囲気だったんだよウメコ・・・・・・・・・!

よくもぶち壊してくれたね、覚えといて。運転が少し荒くなってもそれは全て君のせいだからね。

「あぁ、そうよね。まぁ、私たちはバンとテツに体よく厄介払いされたわけさ」

「厄介払い?」

「そう、ほら・・・今日あの二人、デートじゃない?それを知ったあの二人は・・・・どうすると思う?」

「う〜ん・・・・・・あ!邪魔をする!」

・・・・・・・・・・・・・・何?何だって・・・!じゃ、邪魔を・・・?

「そう!だから、それに邪魔な私たちを追い出したわけ。

『二人ともたまには女の子同士でゆっくりしてみたら?昼食も外でとってきなよ』なんて甘い言葉言ってさ」

「そっかー。もぉ、あの二人邪魔するなんて許せない!」

「でも、生憎とボスとスワンさんは何故か朝から急用だとか言って朝から居ないし、邪魔をするならもってこいの展開じゃない」

「はぁ〜・・・いい加減諦めたらいいんじゃ・・・・・。もうホージーさんはセンちゃんのものなんだからさー」

ぶ!

思わず飲んでいたコーヒーを噴出してしまって、大丈夫かお前、と宝児に布巾で顔を拭かれてしまった。

「諦めきれないのが、男心、ってやつよ」

「そういうもんなのかな〜」

「まぁ、一番悪いのはホージーの、・・・・・・・色気?」

「あっはっは!そうそう、ホージーさん、無駄に色気をだしすぎなのよ・・・・・・・・・男限定の」

ぶ!

今度は宝児が食べていたケーキを口から出しそうになっていた。

ああ・・・哀れ。俺も布巾で宝児の口を押さえてやった。

「まぁ、美味しいものも食べたし、邪魔をしようとしている二人の邪魔でもしに少し早いけど戻りましょか?」

「そうよね!私たちで食い止めなきゃ!あの二人の為にも」

なんか一人で意気込むウメコの後姿を見送って、俺達はふう、とため息をつく。

「なんでことに・・・」

「さあな・・・・・・」

二人で同時に肩を落としたものの、顔を見合わせればそれもまた楽しい事件のひとつ。

あり得ないな、つかあの二人あとでお仕置、あはは・・・ひときしり笑った後、宝児はすぐにケーキの続きを食べ始めた。

美味しそうに食べるねぇ、そう微笑めば

「食べるか?」とスプーンを差し出してくる宝児。

え・・まさか、これって。

ドラマとかでよく見る、女の子が男の子にあ〜んってやって食べさせてあげるやつ?

宝児は女の子ではないけれど、俺にとってはそんなのはどうでもよくて。

宝児は宝児。その宝児が食べさせてくれるなんて・・・!

何故かドキドキしながら、口を開ければ、口の中に甘いものが広がった。

正直、甘いのなんて苦手だけど宝児が食べさせてくれるんならなんだって食べちゃうよ。

おいしいか?なんて笑顔で聞かれた日には・・天国に上っちゃうね、いや上りました。

うん、って言うと、宝児もなんだか嬉しそう。

だから、俺も嬉しくて二人で微笑みあう。

あ、っていうかさっきから気になってたんだよね、その口の横。

白いクリーム、つけっぱなし。

「宝児」

呼んで、顔を上げた宝児の口の横を人差し指で掬って、ぺろ、と舐める。

かああ、と音のなりそうな位宝児ったら真っ赤になっていって。

つられて俺まで真っ赤になった。

「何・・・?」

「いや、別に」

「別に、って顔じゃないでしょ」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「かっこ・・・」

「・・?」

「・・・・・よかった」

「・・・・・・・・・・・・・!」

不意打ちに、俺まで真っ赤になってしまった。

 

 

しばらくその店で和んだ後、俺達は店を出た。

さて、次はどこへ行こうか?宝児。

 

 

 

 

 

→続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<あとがき>

まだ続きます・・・長い!

つか、ベタなことばっかりさせてごめんなさいー!

 

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