「ボス!」

そう呼ばれるようになっていくつ時が流れただろう。

私は今、このデカレンジャーの最高責任者としてここ宇宙警察・地球署にいる。

部下は5人・・・いや私にとったら子供のようなものだ。

その愛すべき子供たち5人と共に地球を守る為日々命がけで戦っている。

しかしこんな暮らしも中々だな・・・と最近はよく思う。

どいつもこいつも個性派ぞろいの子供たちに囲まれて、にぎやかなで楽しい時を過ごせているからだろうか。

そうだな、ここでその例の子供たちを紹介しようか。

まずは・・・

最近配属になったばかりの(一応?)リーダー赤座伴番。

その生まれ持った天性の勘や行動力は他の誰も持っていないものだ。

しかし性格は・・・一直線で情に厚く単純で馬・・・・いやいや!でもとてもいい奴だ。

次は・・・

冷静な判断を駆使し周囲の状況もよく見ているデカレンジャーの癒し系?江成仙一。
時々その細い目が怖・・・ゴホン。いや、彼の洞察力には何度助けられたか。

何気に彼がいなければ今のデカレンジャーはバラバラになってしまうと思われる。大切な存在だ。

で、その次は娘二人。

明るく元気でたまにドジもするが皆のムードメーカー的存在の胡堂小梅。

ミステリアスな雰囲気をもつが、優しい心の持ち主礼紋茉莉花。

私にとってこの二人は目に入れても痛くないほど可愛い娘達だ。

そして・・・

この人物こそ私は一番気にかけてやまない存在である。

エリート、という称号を掲げそのプライドの高さは天下一品、戸増宝児。

ま、そこまでならなんら問題はないだろう。

しかし彼は・・・男に好かれてしまうという体質がここ最近見られるのだ。

ま、彼を狙っているトップバッターとしては・・・

警察学校時代からずっと虎視眈々と目を光らしてきた江成仙一ことセン。

しかも最近はちょこちょこ手も出しているらしい。

癒し系の顔に似合わず宝児のことになると裏のセンが顔を出すようで、結構ずる賢いこともしている。

俺から言わせると・・・宝児に対して、センは実は腹黒いと・・・思う。

で、お次が最近になって惚れたらしい赤座伴番ことバン。

奴は直球勝負が売りらしく何かとちょっかいを出してはことごとく無視されるか

またはセンに邪魔をされていて、うまくいったのを見たことがない。

で、それが悔しくてつい宝児に喧嘩をふっかけてしまい、

でもそれで相手にされてるのが嬉しいのか笑顔で喧嘩してるのをよく見かける。

喧嘩するほど仲がいい、とはよく言ったものだと思う。

その他にも捕まえた犯罪者や警察時代の宝児の同期や先輩、後輩の中にも彼に骨抜きにされた男が、実は多い。

本人は全く気づいていないのがいいことか悪いことなのか。

そして、その男達に目の敵にされるのが、実はこの私だったりするのだ。

宝児の目上に対して絶対服従というその姿勢が、この私だけに向けられていることが彼らは気に食わないのだろう。

何かがあるとすぐ、「ボス!」と叫ぶ宝児。

「ボスのことは、俺が必ずお守りします!」とも。

事件解決後は必ず俺の元へ駆けてきて、事細かに報告し

「よくやったな、ホージー」と言えばなんとも言えない嬉しそうな表情をするのだ。

その顔といったら普段のクールぶった顔とは全く違う、無邪気で可愛い(と言っても過言ではない)顔。

そしてその表情を向けられるのは、今のところ私だけ。

彼らが面白く思わないのも当然のことなのかもしれない。

しかし、彼らから宝児のことで羨望を向けられるこの状況を少し嬉しいと思う自分がいることは否定できない。

私は彼らのように彼を手に入れたいとは思わない。

「愛しい」と思う気持ちは彼らとはまた別のものだ。

でも、やっぱり彼は私にとって「可愛い」くて「愛しい」存在だ。

その彼に慕われ、彼を従えることが私にとって大きな誇りだ。

彼が私を裏切ることは、決してないだろう。

彼が私の命令に従わないことも、ないだろう。

それは私が彼の上司であって、「ボス」だから。

しかしその立場は、彼を想う者達には手に入れられないもの。

彼に守られるのも、彼に命令することも、私だけの特権。

そのことが、いつも私に優越感を抱かせる。

・・・もしかして、私も実は彼に少なからず惹かれてるのかもしれない。

しかし、やっぱり彼に触れたいとか、何かしたいとかは思わない。

彼のあの表情を見れることが、それだけで楽しいのだ。

彼がこの先誰かに思いを寄せて、誰かのものになろうとも彼が私を敬うことになんら変わりはないし

私が彼に抱く感情にも変わりは無いだろう。

それが、嬉しいのだ。

今日も彼が一番にデカベースにやってきて言うのだ。

「ボス!事件解決しました!!!」

満ち足りたような、幸せそうな顔で。

それに、私は振り返って言う。

「おかえり、ホージー」

「素早い解決、見事だった」

「ありがとう」

すると宝児は、「はい!」と大きな返事の後、いつものあの表情をするのだ。

照れくさそうな、誇り高いような、嬉しそうな・・・

とびっきり可愛い笑顔。

子供はいつか巣立つもの。

でもそれまで、私は彼らの「巣」であろうと思う。

彼の、「ボス」であろうと思う。

 

5人とも・・・・・愛してるよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<あとがき>

え〜・・・・・・・・・

一応、本人の中では犬×青なんスけど・・・・・・・・・・・

うちの頭ん中では、犬青はこんな感じ。

感謝小説のクセに、ちっとも感謝してないような・・・・・・。

すいません。レアだということで。

許して・・・・・・・・・・(汗)

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