オフィスラブはほどほどに

 

 

 

今日はまたボスが出張。

と言うわけで、例の如く例によって宝児がボス代理を努めることになった。

今日は皆で報告書の製作。

珍しく皆真剣で、部屋はシーンと静まりきっている。

宝児もいつにもまして固い顔で机に向かっていた。

そこへ、にっこにこ顔で書類を持ってきたのは仙一。

「ボス代理、これ採決おねがいします」

「あぁ・・・・・ん?」

その書類には一枚の紙が挟んである。

その紙には

『今日仕事が終わったらデートしない?』

と書かれてある。

(この馬鹿・・・)

そう思いながらもちゃんと返事を書いてその紙を同じように挟んでやる。

「センちゃん、やり直し」

「は〜い」

センが受け取った書類の上には宝児の綺麗な字が書かれた紙が。

『今夜は残業する予定だ』

そう一言だけ書かれてある。

くそう・・・仙一はまた紙を挟んで宝児に渡す。

宝児は仕方なくそれを見る・・・と、

『俺と仕事どっちが大事なの』

その言葉の下には目をウルウルさせた女の子の絵が書いてあって

その横には仙子、と書いてある。

それを見て思わず宝児は噴き出し、驚いた皆は不審気に宝児を見た。

慌てた宝児はなんとか体制を繕い、姿勢を一旦正してから思いっきり仙一に紙を投げつける。

「痛・・・・」

仙一がその紙を拾い上げるとそこには

『馬鹿か!!!』の一言。

負けじと仙一はまた書類に紙を挟んで宝児の下へもって行き、

今度は宝児の前から動かずにその反応を待った。

宝児は呆れたような顔でその紙を読む。

『宝児の好きそうなお店見つけといたよ。ケーキバイキングの』

その言葉につられて少し悩んでから、その紙の下に

『夜中バイキングなんかしてたくさん食べたら太る』

と書いて目の前の仙一に書類と一緒に渡す。

仙一もすばやく『宝児は痩せすぎだよ。いつもすごい軽いもん』と返し

?マークを顔中に浮かべた宝児も『いつもって何だ?』と書いて仙一に渡す。

すると仙一はにやりと笑って

『ア・ノ・時』と書いて宝児に渡してその場から立ち去る。

ご丁寧にハートマークつきで。

それを受け取った宝児は思わず大きな音を立てて立ち上がった。

その音に驚いた一同は宝児に注目し、宝児はゴホン、と咳してごまかそうとする。

一人だけクスクスと笑いながら忍び笑いをしている仙一を睨みつけながら。

しかしその顔が赤いのはどうしても隠せなくて、

宝児は顔を隠すようにしながらもなんとか席についた、と同時にまた紙を強く投げつける。

『スケベ!』

そんな宝児を可愛いなぁ・・・と思いながら仙一も紙を投げてやる。

そしてそこから2人の紙の投げ合いが始まった。

『男は皆スケベだって阿部さんが言ってた』と仙一が投げれば

『誰だそれ』と宝児が返し

『ニュースキャスター。ひげが濃いの』と仙一が答えれば

『知るか!』と宝児は思わず強く投げつけてやる。

仙一はそれを上手にキャッチし、『宝児もスケベ?』と書いて宝児に投げ、

少し赤い顔の宝児が『お前ほどじゃない』と投げ返す。

その後飛んできた『え〜だって昨日あんなに・・』

という紙は赤い顔の宝児がもちろんびりびり破いてゴミ箱行きになる。

しかし懲りずにまたセンは紙を投げ返した。

 

『宝児、バンのズボンお尻に穴が開いてる』

 

「ぶっ!」

 

それを見た途端に宝児は笑いを堪えてうずくまる。

またも皆が注目し、その中で口を開けて間抜けな顔でこっちを見ているバンの顔を見てまた笑いが漏れてしまう。

宝児は口を押えてなんとか漏れる笑いをかみ締めながらセンにまた書類を返しながら紙を挟んでやる。

『わざわざ言うな、馬鹿!』と書いて。

それに仙一が『ウケすぎだよ、宝児』と返すと

宝児は『何か笑ったら腹減った。お前の所為で』と憎憎しげにその紙を返す。

すると面倒くさくなったのかただ隣に座りたかったのか

仙一は宝児の隣の席を陣取って『だからケーキ食べようって』と書いてその紙を隣の宝児に滑らしてやる。

とすぐに『お前の部屋でならいいぞ』と書いた紙がきて、仙一は顔を綻ばせてしまう。

にやけた顔の仙一が『何、それお誘い?』と紙を渡せば

『それはお前次第だな』と宝児が返す。

それに『じゃあ宝児のお口に合うやつ買ってこなきゃね』とにっこり微笑んだ仙一が書き

宝児は『例のやつがいい』と仙一のほうに見向きもせずにその紙を渡す。

紙は2人の間を何回も行き来し、その紙にどんどん言葉が増えていく。

『苺のタルトだよね。あれまだあるかなぁ・・並ばないと買えないかもよ』

『じゃあもう今から行ってこい』

『職権乱用』

『うるさいぞ』

そう書いた紙を赤くなった宝児が睨みつけながら渡し、嬉しそうな顔をした仙一がそれに素早く返した。

 

『宝児、そういうとこも愛してます』

 

『ばか』

 

 

「はい、合格。そしたらお前はもう帰っていいぞ。」

少しばかり顔を赤くした宝児が仙一にそう告げながら書類に赤い採決の判子を押す。

その書類を受け取った仙一も嬉しそうにしながら

「ロジャー、ボス代理」

と言ってデカルームから出て行く。

 

残されたのはまだ採決を貰えない3人。

宝児に聞こえないように顔を寄せ合ってヒソヒソと陰口をたたく。

「やだねぇ・・・ばればれなのに」

「いいんじゃない、ラブラブオフィスラブ、ってことで」

「オフィスラブねぇ・・あのホージーが」

「っていうか・・贔屓!!!」

「うんうん!ずるいよね、贔屓だよ!」

「ボスに言ってやる〜!」

「センちゃんにはさしものホージーも勝てないんだよ・・・」

「愛の力ってやつ?」

 

「何か言ったか???!!!(怒)」

 

お怒りのボス代理に

「「「何でもありませ〜ん」」」

と声を揃えてそう言ってやると

我らがボス代理はそれでもどこか楽しそうにしながらお腹をぐ〜と鳴らした。

それに可愛い部下達もつられて笑う。

「まったく」

「オフィスラブも」

「ほどほどにしてよね!」

そう呟きながら。

 

 

でも内心は・・・

 

(((うらやましい・・・)))

 

密かにそう思う3人だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<あとがき>

やばい!すっごくだらない!!!!!!!!

こんなくだらないのどうしよう!

捨てるのも勿体無いから一応拍手に。

うわ。ほんとくだらないし、つまんないし〜(泣)

ごめんなさいです・・・・・・・・・(汗)

 

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